風の便り episodo.40 


東海道 品川宿
ガチャガチャ
 お子様のいない諸兄、ガチャガチャをご存知であろうか。コンビニの前、スーパーのレジを出たところ、デパートの駐車場への通路。親が子供を連れ通ると思しき場所には、親の期待に反し、必ずこのガチャガチャが設置してあるのである。
 その1回にかかる費用が絶妙で、スーパーで買い物をしたおつりを、待ってましたとばかり吸い取ってしまう。まぁ100円なら良いか、という親の心理を突いたゲリラではないだろうか。
 街道歩きでも、数多くのガチャガチャと遭遇する。その度に100円×2人を支払っていたのでは京都に着くまでに、いくら掛かるか分からない。そこで考え出した奇策は、中山道の後半でも応用した1日1ツの原則である。
 一日歩いて、何でも良いから(もちろん1000円以下)おもちゃを1点買ってよいという原則だ。このポイントは1点にある。子供も初めのうちは、最初に見つけたものに飛びつくが、回を重ねるほど賢くなり、どこに本日の本命が有るかを見抜くようになってくる。ここでも買わない、これも駄目、といっているうちにゴールしてしまう日もあり、親は大笑い。
 確かなものを手に入れようとしたとき、人は目が眩めば飛びつくし、もたもたしていれば何も手に入れられない事態に陥る。まさに、この街道のおもちゃ選びは人生の縮図。子供たちに確かな人生を歩んでもらうための親心なのである。
 

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