風の便り episodo.33 


中山道 美濃坂本にて
団体
 東海道でも、中山道でも、もの凄い人数の団体に出会う。10人ならまだしも、時には
30人を越える団体も多い。一人一人は、もちろん個人で我々に励ましの言葉をかけて
くれる方も多いが、余裕のない疲れた団体は、まるでパッケージで行った香港旅行の
団体さんと変わらない。彼らの目にまったく我々が写っていないのが不思議である。
自分たちだけが、この街道を歩いていて、彼らの目に映っているのは自分だけじゃな
いかと思ってしまう。
 若い頃、よくバイクで全国を走り回った。そのライダーの目に映っていたのは、結局
センターラインの白線だけ。コーナーをどう攻めるかに終始し、景色はもちろん、旅とは
とても言えない移動であった。その後、再開した山登りでも、移動する群れと随分遭遇
した思い出がある。一つの行動に於いて群れるという形の中でしか、安らぎを得られな
いのは、やはり日本人の特性なのだろう。誰かを引きずり込み、経験やら能力に於い
て誰かが優位に立ち、そこに群れる。いろいろな社会の中でも、同様な現象は多々あ
る。ボクたちが変なファミリーと言われるのも、その辺りが原因の一つなのかも知れない
 個性と没個性。団体と日本人には不思議な関係が存在した。村八分、現代のいじめ
こんな団体と出会うたび、考えさせられることが多すぎる。でも、ボクたちには伝えたい
移動と旅の違いを。

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