風の便り episodo.24 


樋橋宿にて
煙突
 煙突の煙を見ると、無性に懐かしさがこみ上げる。
ダイオキシンだとか窒素酸化物だとか、攻撃の的の煙突の煙、
しかし、当時の日本はこんな煙突に支えられて、今の日本を作った。
高度成長と公害。なかなか一概に攻められるものではないと思うのは
私だけだろうか。
 ISO14001、京都議定書、地球環境を守ろう。そんな時代になって
きたけれど、本当に地球は環境を守って欲しいと思っているのだろうか。
なんだか唯一の知的生命としての我が儘のような気がしてならない。
自分で汚して置いて、自分で綺麗にしようなんて。
 この峠で戦った水戸浪士の中にも、夜明け前に登場する半蔵の友の
平田門人がいた。彼らの目指していたものは、昔の日本。我々も煙突の
無い、昔を目指すべきか。そんな考えさえむなしく聞こえる。
 もう、どうにもならないところまで来た私たちであるが、少なくとも、今の
日本を夢見てきた人たちに、顔向けの出来る日本にしてゆかなければと
「ボクたち」に語りかけながら、旅を続けたい。

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