風の便り episodo.14 

携帯電話

 まったく!。携帯電話が無いと生活に困る時代になってしまった。私はたばこ吸いなので,持ち物が多く困っていたところに携帯電話である。小学生の時は,母によく言われたものだ,「ハンカチ,鼻紙持ったの?」。今は大変である「ハンカチ・ティッシュ・免許証・定期・たばこ・ライター・携帯持ったの・・・」ハンカチ・鼻紙の時代が良かったというお話をひとつ。
 1990/2/26我々は,疲れきって加佐登駅に到着した。もちろんその当時は携帯電話もなく,帰りの時刻表も調べていなかった。何時電車が来るかは神のみぞ知るってところである。しかし現代は違う。その日のゴールが近くなれば,携帯を取り出しその駅の時刻表を調べることが出来る。「あと15分で電車が来る,そのあとは45分待たないと次の電車は来ないから急ごう。」とこうなる。こうして本末転倒の旅が始まるのである。その日最後の見所さえ時刻表にはかなわない。ここで45分遅れたら,東京の自宅へ帰るのは夜中になってしまう。何としても次の電車に乗らなくては・・・。
 1990年の我々は見事に電車を手前の踏切で逃し,駅で1時間待つことになった。加佐登駅前にはお菓子屋があり,そこの女将さんに面白い話を聞き,さらに平田駅へタクシーで行けばあの電車で行くより早く名古屋へ出られると教えられた。たまたま幸運であったといえばそれまでの話だが,これが旅のような気がする。
 しかし,そんな私も携帯を活用し目的地までの残り距離が分かるサイトを制作中である。日が暮れてしまい,バス停の「次の停留所」を頼りに,あとふたつだから頑張ろうと歩いた辛い思いが私を変えた。

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